絵には正解はなくても、上手な絵とは何だろう?下手な絵とは何だろう?と
発達障害の息子を育てる上で改めて考えさせられます。
よく、黒い色を使っていたら危険だとか、色でその子の気持ちがわかるとか言いますが本当にそうだろうか?とも思ったり・・・。
前回の記事で母の日の作品をご紹介しましたが、他にも真っ黒の花の絵をプレゼントされた事もあり、この子は病んでいるのか?と不安になった事もあったり・・・。笑
今回ご紹介する作品は発達障害の息子 朝陽が自分が描いた絵が他の子と違う事に気付きだした作品の紹介です。
兄の絵と僕の絵
ケイ先生の絵画教室へ通うようになってまだ二回目の事です。
この日は朝陽だけでなく、次男も一緒に絵画教室へ参加しました。
もともと次男も絵が苦手だと言ってましたがケイ先生の絵画教室へ通うようになって家でも時々絵を描くようになりました。
次男と一緒に絵画教室へ参加した朝陽ですが、この日はたぬきの絵を描きました。
たぬきの絵が完成するのだろうか?と一瞬不安になるような出だしですが
この日は次男も一緒だったのでとてもテンション高く絵画教室を楽しんでたように思っていました。
ケイ先生の絵画教室では最初にクレヨンで絵を描いて絵の具で最後に仕上げていくスタイルです。
次男も楽しそうにたぬきの絵を描いており、苦手と言ってましたが「なんか描き方がわかった気がする」と少し自信がついた表情で私に作品を見せてくれました。
私は「上手にかけたね」と言った気がします。
素直に上手に描けたなと思ったからです。
しかし絵の上手さとは何でしょう?
正解がないものに点数をつけるのは本当に難しい。
見る側の好みや基準も違いますよね。
私も書道で自分の作品が金賞ではなく銀賞だったのが何故なのかわからず悩んだ時期があり書道が嫌いになった事もありました。
自分は書道の才能がないと自己肯定感を高めていく事が出来ませんでした。
私もこの時は気づかないうちに次男の絵と朝陽の絵を比較してしまい、気づかないうちに朝陽を傷つけてしまっていたと思います。
「お母さん見て!」とたぬきの絵を見せてくれた時、私はどんな顔でどんな言葉をかけただろうか・・・
私は息子の絵を受け入れきれてなかったのだと思います。
僕の絵は違う
絵画教室が終わって、記念に次男と朝陽と二人で作品と一緒に写真を撮ろうと提案しましたが、朝陽はそれを嫌がりました。
画用紙を置き去り隅の方で一人で泣いていました。
絵が描けないもん・・・
朝陽の中で自分の絵は他の子と違うという事に気づき始めたのではないかと私は思いました。
息子の個性
息子の涙を見て、私はハッと気づかされました。
息子の個性をもっともっと大切にしてあげたいと。沢山の愛情で認めてあげたいと気づかされたのです。
どうしても他の子みたいに同じように描いて欲しいと思っていましたがそうじゃなくていいのだと、この日の出来事をきっかけに改めて息子の個性を大切にしたいと思ったのです。
次男の絵には次男の個性があり、朝陽の絵には朝陽の個性がある。
それぞれを認めてあげたい。
「お母さんは朝陽の絵が大好きだよ」
そうやって沢山認めてあげたいと思っています。
ケイ先生からの言葉
僕は今の気持ちを画用紙にぶつけろって僕は言うけれど
それ周りと同じように描かなきゃいけない?
日本は横一列にしすぎる傾向がある。
出る杭打たれる文化は日本で生れた以上つきまとう。
”何々しなければいけない”ではなく”何々したい”
子どもにはどんどん自分の思いを形にして欲しい。
そして絵を描いて欲しい!
日本はまだまだ個性を認めるという感覚が少ない気もします。
子どもはきっと誰もが感じている・・「みんなと一緒じゃなきゃいけない」
朝陽にとって、ケイ先生との出会いは神様からの素敵なプレゼントだと確信したそんな出来事でした。