自閉症の療育(発達支援)とは?療育の機関と選び方について

2020年1月7日

息子が3歳目前に自閉症と診断され

3歳の誕生日を迎えてすぐに療育へ通い始めました。

役所で発達相談をした時に臨床心理士の方から発達支援事業所などの一覧表や資料をいただいたのですが当時の私は療育についてもよく分かっていませんでした。

発達支援事業所?発達児童ルーム??児童発達支援?何が何をする場所なのかも分からず、とにかく療育を受けれる場所を探すのに必死でした。

療育って何するの?幼稚園 保育園と違うの??

療育(児童発達支援)は、発達に不安や遅れを感じている子どもに対して将来の自立や社会へ適応していけるように支援をしてくれる場所です。

障がいのある子ども一人一人にあった支援をしてもらう事で、出来る事が少しずつ増えていったり、また得意な事を見つけてくれたりします。

自閉症の子どもは一人一人特性が違ったり、発達状況も様々なので個別の支援計画を作ってもらい目標に向かって支援してくれます。

どうやって療育の場所を選べばいいの??

療育の機関と選び方は??

療育を行っている場所は色々ありますが、我が家が通所する事になった療育は、児童福祉法に基づく児童発達支援センター 児童発達支援事業所を利用しています。

この児童発達支援センターは就学前の6歳まで通えるようになっていて、通う為には受給者証というものが必要でした。

10人以下の小集団の中に先生が5人くらいいらっしゃいます。

幼稚園では担任の先生が一人に対して、療育では一人の先生が2人を見てくれているので離席しようとしたら声をかけて座れるように支援してくれたり、癇癪をおこさないように見通しをつけてくれたりと子どもにとってもストレスをあまり感じずに過ごす事が出来ます。

療育(児童発達支援)は6歳までなので、我が家は小学生になったら「放課後等デイサービス」を利用したいと考えています。

まず最初に療育施設の見学へ

幼稚園と何が違うのか、療育ではどんな事をするのか全く分からなかった私たち夫婦は二人で見学へ行きました。

インターネットで療育を受けれる施設を探しましたが、民間のものや医療機関も沢山出てきて分からなくなってしまい、役所で施設の一覧表をもらって自宅から近い場所や有名な場所などに電話をして見学の申し込みをしました。

そして夫婦で見学をして、たまたま見学した所に空きがあったのでその場で申し込みの手続きをして帰りました。

当時は 幼稚園にも通っていて、私も仕事がありましたので、母子分離で通える場所というのが第一条件でした。

なかなか療育の施設にも空きがないのが現状であり、当時は週に1回でも療育へ通えて本当にたすかりました。

朝9時くらいにに療育施設へ送迎し、一時半にお迎えに行っていました。

支援目標を作成してくれる

息子の支援目標

  1. 楽しく言葉を出せるように支援します
  2. 特性を見極めルールや時間を守れるように支援します
  3. 集団活動への参加を促しながら、みんなと一緒に集中出来る時間を作っていきます
  4. 家族と協力しながら、その時々に応じた支援を行ます

療育へ通い始めた頃、最初の計画書の支援目標には、このような支援目標を作って頂きました。

療育に行き始めた頃は環境の変化に戸惑い、言葉も出ない、癇癪をおこす、給食を食べないと問題は山積みで、息子は行きたくないと毎回泣いて通っていました。

3歳から行き始めて4歳くらいまでの1年は、療育へ行く事を嫌がる日もよくあったように思います。

3歳の頃の息子は、言葉の遅れの他にも、気持ちの切り替えが上手く出来ずに、次の行動にうつれない事や、まだまだこだわりが強く、いつも使っている青いイスじゃないと気が済まない事、カンシャクを起こして頭を床にぶつけるような自傷行為も多く見られ療育へ行く事も幼稚園に行くのもストレスだったに違いありません。

療育での個別訓練

3歳の頃の朝陽は、言葉が出ないので、お友達とのコミュニケーションがうまく取れず、お友達をつねったり、ひっかいたり、噛み付いたりなどのトラブルも沢山ありました。

言葉の遅れでは、言語聴覚士さんによる個別の言語療法=STが行われました。

最初は動物などの絵カードやパズル、お絵かきや色分けなどの遊びを取り入れた訓練でした。

じっと座っていれない朝陽に、30分間先生がテンポよく飽きないように訓練してくれて、頑張れた時は沢山褒めて伸ばして下さいました。

他にもコミュニケーションがうまく取れるように、あえて一人で出来ないような設定をして、誰かと一緒に何かを出来る喜びを味わえるように様々な訓練をして下さいました。

癇癪を起こし気持ちが切り替えれない

当時は先の見通しがつかないと、イライラして癇癪をおこしたり、次の行動に移れないという問題がありました。

気持ちの切り替えでは、事前に何をするのか目でも分かるように、カードを使って説明したり、どこまでが終わりか分かるように、ストップウォッチを使って音が鳴ったら終わりという事を先に伝えて、朝陽が心構えが出来るように工夫して下さいました。

家庭でも、取り入れる事があればやってみようと思い、私はスマートフォンの中に色んな写真を入れて、次は車に乗るよ、次はこの公園に行くよと息子へ伝えながらよく行動していました。

ストップウォッチで気持ちを切り替える

息子が公園から帰りたくないと言う時や、テレビゲームをやめたくないという時、幼稚園に行きたくないと泣く時は、スマートフォンのアラーム機能を使って、この音が鳴ったらおしまいだよ、音がなったら次の場所に行くよと息子へ事前に伝えていました。

スマートフォンのアラームは息子に一番効果的で、4歳くらいまでは、気持ちの切り替えをするときにアラーム機能を使っていました。

すると次第に息子のほうから、音がなったらおしまいする!と言ってアラームの音をお願いするようになり、 4歳半くらいになると、音を鳴らさなくても気持ちの切り替えが出来るまでに成長しました。

それでもまだまだ、苦手な活動へ参加する時の切り替えは今でも苦手です。

保育園ではスクイーズを使用していましたので動画でもご紹介しています

3ヶ月に1度のモニタリング

9月の療育開始から半年後、朝陽が3歳半くらいの時に相談支援専門員の方と私と療育の先生達によるモニタリングがありました。

モニタリングでは、目標の達成度や新たな課題を話し合いました。 まだまだカンシャクを起こし自傷行為があること、 集団生活が苦手で、相手の気持ちを考えて行動出来ないことが挙げられました。

今後、様々な活動の中で、活動中に離席せずに活動に取り組み、食事、排泄、着脱など基本的生活習慣が身につくように、支援していきます との事でした。

療育と幼稚園とのバランス

そしてこの頃、幼稚園からは、息子は来年度年少クラスへの進級が難しいとお話がありました。

幼稚園での集団生活を送らせてあげたいと 療育の先生が息子の幼稚園での様子を見に行って下さったり園の先生と話し合ったり、療育での支援を頑張ってくれたのですが、 運動会や発表会、息子は幼稚園に迷惑をかけてばかりだったので、 私たちは息子を幼稚園に通わせる事を諦める事にしました。

簡単に通える幼稚園や保育園が見つかる事もなく、息子がどこでどうやって過ごすのが一番いいのか分からなくなってしまいました。

そして年度末ギリギリのタイミングで小さな保育所へ入所出来る事が決まりました。

当時の様子はYouTubeにも動画で発信していますのでよかったらご覧ください。

  • この記事を書いた人
中尾きみか

中尾きみか

3人の子育てをする元保育士 主な経歴として保育士・幼稚園教諭2種免許を取得・ミスフェアレディとして4年間勤務。結婚出産を経て認定こども園にて2年間勤務 現在はYouTube「虹色の朝陽」を運営するほか、音声配信Voicyのパーソナリティとして活動中。2022年10月書籍【虹色の朝陽】を出版

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